東野圭吾/変身

東野圭吾/変身
オススメ度(90点/100点中)
久しぶりに小説を読んだ。最近は勉強のための読書ばかりだったからだ。
そして久しぶりだからこそ改めて思う。自分はこんなにも小説が好きで、読み出したら止まらないのは一種の病気かと思うほど。

勿論、この小説の内容がその衝動を引き起こしてくれる要因であることは間違いない!
東野圭吾の『変身』。あるサイトで「最後の一行で涙が溢れる物語」と紹介されていて、それを見た今日、仕事帰りに本屋で購入した。

平凡な青年に起こった衝撃的な出来事。全ては順調にいくと思われたが、除々に彼が積み上げてきたものが壊れていく・・・。

物語の設定から心魅かれ、ページをめくる手がよどみなく動いた。
凄いと思うのは、主人公が変わっていく様があまりにもリアルに描かれているところ。その彼の気持ちに触れる度に、自分の中でなんとも言えない感情が沸き起こるのを感じる。そしてその感情の正体を知りたいとページをめくっている内に、最後の一行にたどり着いた。

残念ながら「涙が溢れる」ことは無かったが、間違いなく傑作。
久しぶりに読んだ小説がこんなにも濃いことに幸せを感じた。